夫が尿膜管遺残症になった話 前編
こんにちは!からすみです。
先日の記事で
「夫が『尿膜管遺残症』という病気になった」という話をさらっと書きました。
(↓この記事です)
実は、発症率が5000~8000人に1人ほどの少し珍しい病気なんだそうです。
(当時の主治医 談)
自覚症状が出始めた当初は、病名も知りませんでした。
そのためネットで症状を調べても、夫が病気かどうかすらも分からず大変困りました。
そうこうしているうちに、体調がどんどん悪化していき入院することに。
今回は、「症状が出始めてから入院するまでの話」を書こうと思います。
当時の体験が少しでも誰かの役に立てばと思い、
思い出せる範囲で詳細を書き残します。
「尿膜管遺残症」って何?
夫は「 尿膜管遺残症(にょうまくかんいざんしょう)」という病気で入院しました。
フィギュアスケートの羽生弓弦 選手もかかった病気のようです。
そのため、この病気をご存じの方もいらっしゃるかもしれません。
どんな病気なのか、
当時の主治医から聞いた説明を簡単に書くとこんな感じです。
胎児のおへその中には「尿膜管(にょうまくかん)」と呼ばれる管がのびています。
おへそと膀胱をつないでいて、
胎児のおしっこを母体へ流す通り道になっているそうです。
多くの人の場合、生まれた後には自然と管が閉じていきます。
ところが、100人に1~2人くらいの割合で
管が閉じずに開いたまま残る人がいるみたいなんです。
このように管が閉じていない状態を「尿膜管遺残」というそうです。
夫はいわゆる「尿膜管遺残」の状態だったようです。
さらに、何かしらの原因で細菌感染したのか、
尿膜管に炎症が起きてしまい、結果として入院することになったのです。
ちなみに、「尿膜管が閉じていない=絶対入院が必要」
というわけではないとのことです。
自分が尿膜管遺残の状態かどうかは、外見からでは分かりません。
そのため「あれ?何かおかしいな。」と思うことがあれば、
放置せずに病院で診てもらうことをおすすめします!!
症状と入院に至るまでの経緯
①最初の自覚症状
夫が最初に自覚した症状は、
「おへそがなんか匂う」というものでした。
近くにいても気づくほどではありませでしたが、
本人は「こんな臭くなったことがない。なんで急に?」と疑問に思い
いろいろとネットで調べまくっていました。
しかし、検索結果は「おへその掃除をしましょう」といった記事ばかり。
おへその匂い以外の症状もなかった為、そのまま様子を見ることにしました。
②筋肉痛のようなお腹の痛みと膿が出てくる(自覚症状から2~4日後)
その後2日くらいして、お腹に筋肉痛みたいな痛みを感じ始めたそうです。
さらに、おへそから膿も出てきました。
「やっぱり何かおかしいぞ」と、夫は会社を早退し、
職場近くの皮膚科へ駆け込み、血液検査を受けました。
検査結果が出るまでに飲み薬(抗生剤)と塗り薬を処方されました。
それから4日後、夫は検査結果を聞きに病院へ。
(その間、処方された薬を飲んでいたものの、症状は改善されていませんでした)
しかし、結果は「異状なし」だったため、再び抗生剤などの薬を処方されました。
「おへそを洗いすぎたりすると、よくあることだから。大したことないよ。」
と先生から言われ、再び様子を見ることに。
③筋肉痛のような痛みが激痛へ(自覚症状から6日後)
「大したことないよ」と言われてから2日後、
夫は 急にお腹に激痛が走るようになり、歩くのもやっとの状態になってしまいました。
慌てて、自宅からすぐ近くにある別の皮膚科を受診。
夫は自力で歩くのもやっとの状態だったので、私も付き添いました。
先生にこれまでの経緯をすべて説明しました。
すると、夫のあまりの痛がりようをみて「大きな病院で検査したほうがいい」と即決。
紹介状を貰い、その足で県立病院へ向かいました。
④大きな病院で最初の処置(自覚症状から6日後)
急患として県立病院で診察を受けました。
取り急ぎで、膿を体外へ出しやすくするために、
おへそに「ドレーン」という管を入れる処置をしました。
少し動いただけでも激痛が走る体なのに
おへそに管を入れられるという、まるで拷問のような処置を受けた夫。
診察室から出てきた時には、車いすにのせられ、ぐったりしていました。
あんな姿の夫は後にも先にも見たことがありません。
もはや1人では歩けない状態だったので、
無理を言って病院の車いすを借りて その日は帰宅しました。
後で書きますが、各種検査は予約制だったため、
予約日までは通院することになりました。
⑤通院(自覚症状から7~8日後)
次の日、改めて病院へ。
前日に処置したドレーンを確認したところ、うまく膿が出ていないことが発覚。
おへその洗浄をした後で、ドレーンのサイズを変えて膿を出しやすくすることに。
このおへその洗浄がとんでもなく痛かったそう。
またしても、夫はぐったりした状態で診察室から出てきました。
「よく頑張った!」と、夫を激励しながら、その日はそのまま帰宅しました。
翌日は予約していた検査の日です。
⑥検査、そして入院へ(自覚症状から9~10日後)
この日は予約していた検査を受けました。
夫が受けたのは「CT検査、レントゲン撮影、血液検査」でした。
検査を無事に終えた後は、恒例のおへそ洗浄が待っていました。
「今日も痛いことされる」と分かっている夫は、
待合室で順番待ちしている時から既にぐったりしていました。
本当に辛そうで、何とかしてあげたかったですが、
私には付き添いや介抱することくらいしかできず、すごくもどかしかったです。
検査の翌日、結果確認の為に病院へ。
検査結果の画像などから
「尿膜管遺残症の疑いあり」の診断となり、即日入院することに。
私が入院手続きに追われている間、
夫は、挿入しているドレーンだけでは膿が取り切れないということから
おへその下を2cmほど切開し、
溜まった膿を直接取り除くという処置を受けていました。
(想像しただけで痛い…!)
一応、局所麻酔をしたけど、麻酔が十分に効かずめちゃくちゃ痛かったそう
ぐったりした夫と病室へ移動し、夫の入院生活が始まりました。
後編へ
自覚症状が現れてから、10日ほどで入院することになりました。
後編では入院生活の話や、退院後の話、入院費の話などを書いていこうと思います。
少々長めになってしまいましたが、
最後までお読みいただきありがとうございました!